8964天安門事件と中国美術オークションの話
6月1日から一週間くらい中国北京周辺では大手オークション各社が、
春季オークションを開催しています。
普段のオークションではなく、メインオークションとして、
選りすぐりの逸品が多数出品されています。
中国の芸術市場監測会社の発表によると、2018年の春季オークションの成立金額は
267億人民元(4,179億円)に登るといいます。
ちなみに毎年12月に行われる、2017の秋季オークションの総売上は
3,208億人民元(5兆円くらい)でした。
中国の大手オークション会社のバックには、中国共産党や人民解放軍がいて、
その国営企業の子会社のオークション事業部と言った位置付けです。
30年前、天安門事件が起きた北京周辺では、まさに今、中国共産党や人民解放軍の関係者によって、
春季オークションが行われているわけです。
当時、中国の民主化デモに参加した学生たちを銃で撃ち殺し、
戦車で轢き殺し、犠牲者は諸説あるが100万人とも200万人とも言われています。
ちなみに中国共産党の当時の発表では、発砲での死者は0人と言われています。
天安門事件は世界中のメディアに記録され、目撃されている事件ですが、
中国国内では、言論の統制があり、ネットの規制で検索もできない中国のタブーになっています。
BBCの記者が命がけのインタビューをする動画を見ました。
6月4日に市街でタンクマンの映像を中国国民に見せて感想を聞くと言ったものです。
インタビューされた全員が『知らない』と答えます。
答えている。というより、そうとしか答えられない。と言った感じに見受けられました。
そこに本当の自由はなく、中国共産党の影に恐怖で引きつる顔がありました。
福沢諭吉は学問ノススメで、天は人の上に人をつくらず。人の下に人をつくらず。と言ったが、
中国では天の上に共産党を作ってしまったのかもしれないです。